果実飲料では、殺菌のため中味を高温にして容器に充填します。そのためボトルの飲み口やキャップには耐熱性を持たせてあります。
ちなみに白い飲み口は、着色したり別の素材を使っているわけではありません。ペットボトルの口を高温で結晶化させると白くなるのです。
加熱の過程では、結晶化する前に一旦収縮します。さらに加熱を続けると結晶化して白くなり、高温の飲みものに触れても変形しなくなるので、キャップでしっかり密封できます。
では、ボディの方はどうなっているのでしょう。
図のように、厚めでたくさんの凹凸がパネル状にデザインされたボトルを使います。
飲みものを高温で充填し、キャップで密封して、冷却する という工程を経るので、製造工程ではボトルの中で大きな温度変化が起こります。高温によるボトル自体の収縮や密封後の冷却による飲みものの体積の縮小に耐える強度が必要です。
高温の飲みものを入れて密封後、冷却するので、出来上がったペットボトル製品には内側に引っぱる力(陰圧)がはたらいています。
図の上側の空のボトルと比べてみると、パネルの凸凹がわかります。
下側の未開栓の製品では、内側に引っ張る力がはたらくので、パネルは凹んだ状態になっています。
ボトルを立ててみると、同じ理由で未開栓かどうかがわかります。
開栓前はヘッドスペースがほとんどありませんが、開栓するとボトルの中の陰圧が開放され、パネルも外向きに圧されるので液面が下がります。
次は同じ商品なのにちがうボトルについてのクイズです。
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